Cisco装置で使うEtherChannelをまとめた。
概要
EtherChannelとは、複数の物理インタフェースを論理的に1つのインタフェースとして扱う技術です。
EtherCannelはCisco製品で使われる名称で一般的にはリンクアグリゲーション(LinkAggregation)呼ばれる。
その他の呼び方
- チャネル
- ラグ
- ポートトランキング
- ボンディング(Linux)
- チーミング(Windows)
帯域の拡張
物理インタフェースを論理インタフェースに割り当てることをバンドルと言い、最大で8つバンドルすることができます。
同じレイヤー2のSTP(スパニングツリープロトコル)は冗長化はできても帯域の拡張はできませんでしたが、EtherChannelはバンドルしているインタフェースが全てアクティブ状態で動作するので帯域の拡張が可能です。
1Gインタフェースの場合は最大8G
10Gインタフェースの場合は最大80G
バンドルできる物理インタフェースは同じタイプに限ります。
- 1Gメタルと1G光 →NG
- 1Gメタルと10Gメタル →NG
- 1Gメタルと1Gメタル →OK
障害耐性
物理インタフェースがダウンしてもバンドルから切り離されるだけで、残りの物理インタフェースがある限り論理インタフェースはダウンしません。
物理インタフェースダウン時のフェールオーバー時間は約0秒〜2秒となります。
装置冗長との併用
- MultiCassisEtherChannel(VSS MEC)
- クロススタックEtherChannel
冗長化された装置との接続をEtherChannelで行うことで本体の故障時にも通信を継続することが可能になります。
プロトコル
- LACP(LinkAggregationProtocol)はIEEE 802.3ad/IEEE802.1AXで標準化
- PAgP(PortAggregationProtocol)はCisco独自
注意点
バンドルしている物理インタフェースの設定を変更する事で、物理インタフェースと論理インタフェースの設定に差分が発生した場合、SUSPENDになり使用できなくなります。
論理インタフェースを作成できる最大数は機種によって違います。
- Catalyst 2960 →6
- Catalyst 2960X →24
- Catalyst 3850 / Catalyst 9300 →128