前回作成したIPアドレス管理表を元にネットワーク構成図を作成してみる。
IPアドレス管理表
前回作成した表

作成したネットワーク構成図

ネットワーク構成図の種類については最後に紹介しますが、今回は論理構成図として描きました。
サブネットマスクはCIDR表記に変換していますが、IPアドレス管理表のホスト名やIPアドレスはそのまま使っています。
今回の例だと変換は2種類です。
- 255.255.255.0 -> /24
- 255.255.224.0 -> /19
使うソフトの選び方
使う用途や変更の多さによって使い分ける。
基本的には使い慣れた物にした方がいい。
紙
ソフトじゃないけどよく手書きするので候補として書いてみる。
トラブル時やテスト環境など、その後管理しなくていい物などは即席で作れるので便利。
家の構成図であれば紙でもいいと思います。
メモ帳
テキスト形式のメールやりとりしか出来ない場合に使います。
規模によっては作成自体が難しいのでほとんど使いません。
Excel
図形や線が扱いやすいのと、設計書自体をExcelで作成する事もあるので実績としては一番多いです。
なので今回もExcelで作成しています。
PowerPoint
ネットワーク構成のプレゼンを行う場合に使うので、運用を目的とする場合は向いていません。
ネットワーク変更を行う場合は、変化する図をページ毎に表現できるので分かりやすいです。
使い勝手はExcelと同じですが、1ページの大きさが限られているので図はコンパクトにする必要があります。
Visio
大規模なネットワークの場合に採用されます。
他のソフトと比べ線の重なりが分かるような表現や、線の折り返しが容易なので複雑な構成にも対応できます。
VisioはWindowsOSでも標準で搭載されていないので運用に引き継いだらVisioの入っているPCが無いという事もざらにあります。
作り方
セグメント1つにつき線を1本横に引きます。
セグメントとはネットワークアドレスが同じIPアドレスの事です。
- 192.168.50.1/24
- 192.168.50.217/24
この2つのネットワークアドレスはどちらも「192.168.50.0/24」なので同じ線上に存在することになります。
線の近くにネットワークアドレスを書いておきます。
グメントへ属している装置を四角で描いて線で繋ぎます。

四角の中にホスト名を書いて、そのそばにIPアドレスを書きます。
IPアドレスのホスト部のみ書くとスマートに見えます。
192.168.50.217/24の場合は217がホスト部になります。
逆にネットワーク部は192.168.50です。
自分が管理していないネットワークについては雲の形を描きます。

通常はキャリア網もインターネットも管理外なので一纏めにインターネットやWANと表記します。
私の環境の場合、2重NATされているので雲が2つありますが、一般的にはASUSに直接「インターネット」の雲が繋がる事が多いです。
最後に凡例を書いたら完成です。

自分だけが見る場合は凡例は必要ありません。
誰かが見て分からない部分がありそうであれば補足として自由に書いておきます。
ネットワーク構成図の種類について
物理構成図
ネットワーク装置やサーバ本体、LANケーブルなどネットワークを構成する物をそのまま表現した図です。
何がどこに繋がっているかを意識した図です。
論理構成図
基本的には物理構成図と変わりませんが、2台の装置で1つのIPアドレスを持たせる冗長構成の装置は1台として表現します。
IPルーティングを意識した図です。
ハイブリッド構成図
物理構成図と論理構成図の欲しい部分だけを表現した図です。
小規模なネットワークだと情報量も少ないので効果的です。
書きたいことを書いていく図なのでごちゃごちゃしやすいです。
ネットワークはどうやって覚える?
ネットワークといっても基本用語が分からないと都度ネットで調べたりして時間がかかってしまいます。基礎から学ぶと実際のネットワークを見た時に、その構成の理由を理解できるようになります。
無料でやるならネット上の学習サイトを参考にするといいです。
こちらはネットワークの基礎から説明している無料のWEBサイトになります。
>>基礎から学べるWEBサイトを見てみる
実際に使われるコマンドなど実戦形式で覚えたい方はCCNAの学習をおススメします。
私もこのWEBサイトで勉強して資格を取りました。
>>CCNA学習用WEBサイトを見てみる
過去にネットでの学習でつまずいた方には専門書をオススメします。
本なら基礎から学べる事はもちろん、読者視点で分かりやすい解説になっています。
一人で集中してコツコツ進めたい方は書籍を試してください。
本ではわからない所が多すぎたり、誰かに質問したい場合はオンラインスクールを見てみましょう。
カウンセリングから目的に応じた学習プランと教材を提供してくれるので、ネットワークを覚える敷居がとても低くなります。
誰かに相談できるのは心強いです。
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最後に
物理構成図とか論理構成図とか書きましたが、他人に伝わる事が大切です。
必要な事やそのネットワークで大切な部分をしっかり描いて、意味のあるネットワーク構成図を作りましょう。