ネットワークエンジニアのみなさん、こんな悩みありませんか?
- 操作が簡単な作図サービスを使いたい
- ネットワーク構成図を作るのが大変
- セキュリティの高いクラウドサービスを探している
この記事を読めば、自分に合ったWeb作図サービスが見つかります。
全て試したので全力で紹介します!
Web作図サービスとは
インターネットでクラウドサービスへ接続することで、ブラウザ上でネットワーク構成図を作成することができます。
作図に特化しているので直感的に操作でき、図形のテンプレートも豊富にあります。
初心者から上級者まで幅広い利用者にとって使いやすいです。
メリット
- ブラウザとインターネットのみで使用
- 作図専用なので操作がスムーズ
- テンプレートや図形が豊富
なんだかとっても便利そうですが、デメリットもあります。
- インターネットに接続していないと編集できない
- 独自のカスタマイズができない
- クラウドのセキュリティに依存している
インターネットに接続していないと編集できない:
デメリットとして挙げましたが、実際に問題になるケースは少ないでしょう。
リモートワークが普通になった仕事は、常にインターネットに接続してやりとりをしています。
インターネットに繋がっていないとネットワーク構成図を作成する以前の問題になるでしょう。
ちなみに、図のデータをエクスポートしてファイルで保存しておけば参照はいつでもできます。
独自のカスタマイズができない:
紹介するサービスはネットワーク構成図専用ではなく作図用サービスになります。
一般的な作図機能に焦点を当てたサービスなので、独自のカスタマイズが難しい場合があります。
対策は、使いたい機能があるか確認しておくことです。
クラウドのセキュリティに依存している:
作成したデータは全てクラウド上に保存されます。セキュリティに脆弱性があり攻撃者に狙われた場合はネットワーク構成図の情報が漏洩する可能性があります。
対策は、クラウドのセキュリティ対策を確認しておくことです。
ここからは各サービスを紹介します。
3つのデメリットをカバーできているか、注目して見てください。
Cacoo(カクー):日本
Cacooの運営会社ヌーラボは、2004年に設立されたクラウドサービス開発会社です。Cacooの他にプロジェクト管理ツールやビジネスチャットツールなど仕事の基盤になるサービスを提供しています。日本以外にニューヨークにも拠点があります。
Cacooについて:
- サポート体制:チャット、WEBフォーム(メール)
- 機能:テンプレート、インポート、エクスポート、WEB会議、共同編集etc..
- エクスポート形式:PNG、SVG、PDF、PostScript、PPT
- セキュリティ:最高(Amazon Web Servicesと同等)
- ネットワーク構成図のテンプレート:有り
Cacooを使った感想:
クラウド作図サービスの中でも操作性はかなり良かったです。
ネットワーク構成図のテンプレートが複数あるので、初心者でもイメージに合うものを選んで作りやすいと思いました。
1つ気になる点は、アイコンの種類が少ない所です。
セキュリティや機能が近いサービスに比べると金額が安いのでコスパ最高。
こんな人におすすめ
- ネットワーク構成図のテンプレートからサクッと作りたい
- いざというときは日本企業の信頼できるサポートを受けたい
- 費用をできるだけ抑えたい
Lucidchart:アメリカ
Lucidchartの運営会社はLucidです。2010年に立ち上げられたまだ新しい会社ですが、これまでLucidchartは数千の企業に導入されてきました。現在ではクラウドサービスの可視化を行うLucidscaleなど独自のサービスを展開しています。
Lucidchartについて:
- サポート体制:WEBフォーム
- 機能:テンプレート、インポート、エクスポート、共同編集etc..
- エクスポート形式:Visio
- セキュリティ:最高(Amazon Web Servicesと同等)
- ネットワーク構成図のテンプレート:有り
Lucidchartを使った感想:
操作性は最高でした。Excelなどに比べたら半分以下です。
図の色調整など細かくできる点が良かったのですが、他サービスに比べると作成できる図の種類が少ないと感じました。
また、Visioとの互換性が高くVisioより使いやすい貴重なサービスです。
こんな人におすすめ
- ネットワーク構成図のテンプレートからサクッと作りたい
- Visioからインポート/エクスポートしたい
Miro:日本
Miroは2011年に当時の名称「RealtimeBoard」としてサービスをスタートし、2019年に「Miro」に変更した。創業はアメリカですが、2021年にミロ・ジャパン合同会社を立ち上げて日本への参入を始めた。Miroは全世界で5,000万人に利用されシェアはトップクラスになっています。
Miroについて:
- サポート体制:メール
- 機能:テンプレート、インポート、エクスポート、WEB会議、共同編集etc..
- エクスポート形式:JPG、PDF、CSV
- セキュリティ:高(ISO27001)
- ネットワーク構成図のテンプレート:有り
Miroを使った感想:
ネットワーク構成図のテンプレートがある。Ciscoで使用される図形が標準で使えるので、誰もが見慣れたネットワーク構成図を作れる。
また、ネットワーク系に限らず図形の種類が多いのでオリジナル性の高い図も作れそうです。
とにかく機能が多い。ネットワーク構成図を作る場合、画面上に使わない機能が沢山あるので使い始めは戸惑った。
こんな人におすすめ
- Ciscoっぽいネットワーク構成図にしたい
- 操作性を覚えるまで時間がかかってもいい
- ホワイトボードや会議のイノベーションツールとしても使いたい
Creately:オーストラリア
Createlyは2008年創業のWEBサービス開発をメインにした会社です。
Createlyについて:
- サポート体制:メール、チャット
- 機能:テンプレート、エクスポート、WEB会議(エンタープライズのみ)、共同編集etc..
- エクスポート形式:PDF、SVG、PPT
- セキュリティ:中(GDPR遵守)
- ネットワーク構成図のテンプレート:有り
Createlyを使った感想:
ワンクリックで1つのアクションをが可能なので作図ツールとしてはストレスなく使える。
ネットワーク構成図のテンプレートが沢山あるのでイメージの形より良いものができた。
設定で変えられると思うが、テンプレートのまま作ると色合いが地味な図になってしまう。
こんな人におすすめ
- はじめてネットワーク構成図を作る
- 簡単操作がいい
- 費用を抑えたい
draw.io:イギリス
オープンソースの作図ツール。運営会社JGraphがサービスを展開している。
drow.ioはブラウザ上で動作するクライアントツールになる。
GoogleやOneDriveの大手クラウドサービスに直接データを保存したり読み込んだりできる。そのためクラウドサービスのように感じてしまう。
drow.ioについて:
- サポート体制:無し
- 機能:テンプレート、エクスポート、共同編集(クラウド保存時)etc..
- エクスポート形式:PNG、JPEG、SVG、PDF
- セキュリティ:中(厳密にはクラウドサービスではない)
- ネットワーク構成図のテンプレート:有り
drow.ioを使った感想:
フリーソフトと考えると十分なクオリティ。drow.ioで作図したPNGファイルなどはdrow.ioで後から編集できるので感動する。
ツール自体は日本語ですがマニュアルは英語なので、詳しい操作の方法を翻訳しながら読むのが大変でした。
こんな人におすすめ
- 全て自己責任でもいいのでフリーで使いたい
- 英語のマニュアルも苦にならない
boardmix:中国
boardmixは2021年に立ち上げされた企業Shenzhen Pixso Technologyが運営している。
boardmixについて:
- サポート体制:専任の担当マネージャー?
- 機能:テンプレート、WEB会議、共同編集etc..
- エクスポート形式:無し
- セキュリティ:不明(Webサイトに記載なし)
- ネットワーク構成図のテンプレート:無し
boardmixを使った感想:
ネットワーク構成図のテンプレートがないので1から作る必要がありましたが、作図操作はスムーズで他のツールと遜色ありません。
エクスポートができない点、セキュリティ情報がサイトに書かれていなかったので商用として使うのは難しいと感じました。
こんな人におすすめ
- 格安で利用したい
まとめ
ネットワーク構成図作成についての悩みを解決してくれる、Web作図ツールを紹介しました。
- Cacoo(カクー):日本 ←みずしぶき愛用
- Lucidchart:アメリカ
- Miro:日本
- Creately:オーストラリア
- draw.io:イギリス
- boardmix:中国
どれも特徴のあるツールです。まずは無料版を使ってみて自分に合ったツールを見つけてください。
ちなみに今回紹介したツールは、上からオススメ順になっています。
まずは私が普段から利用しているCacooを試してみてください!
Cacooを無料で試してみる >ネットワーク構成図の書き方についてまとめた記事